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君とアニメと人生と

アニメ・人生・仕事の三本柱でお送りします

正社員って何だろう~正社員の陰に潜む闇~

仕事 仕事-働き方

人は何故「正社員」になりたがるのでしょうか?そもそも「正社員」とは何でしょう?

正規雇用契約を結んだ労働者のこと?そんな単純なものではありませんよね。

今回は私の実体験も交えながら、「正社員」とは一体どういうものなのかについて迫っていきます。

「正社員」という言葉

我々のわからないことは何でも教えてくれるウィキペディア大先生にはこうあります。(大学時代にはたくさんのことを教わりました。むしろ教授や教科書よりたくさん教えていただいた気が…)

正社員(せいしゃいん)とは、一般的には正規雇用で企業に雇われた労働者の事。正規社員とも。 

出典:正社員 - Wikipedia

やはりそう来ますか。確かに単純に語句の意味を言えばこうですよね。しかし、これでは「正社員」というものの本質は見えづらいはず。

「正規雇用」とは何か

「正社員」というものの本質を見えづらくしている原因は、「正規雇用」という言葉のイメージであると私は考えます。例のごとく大先生によると、

正規雇用(せいきこよう)とは、特定の企業や官公庁(使用者)と雇用者との継続的な雇用関係において、雇用者が使用者の元でフルタイム(常勤)で従業して永久的(定年制なし)または定年まで雇用期間を定めない雇用形態を指す。法律上は通常の労働者(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)と呼称される。 

出典:正規雇用 - Wikipedia

つまり、厳密に言えば「正規雇用」は「通常」雇用だと言えるものです。

物事の正しい・正しくないで言うと、「通常」という概念は必ずしも正しくはないと直感的にわかるはず。

しかし、これが「正規雇用」と呼ばれるとどうでしょう?疑いようもなく、「正しいもの」のように思えて来ませんか…?

 

更に細かく言うと、「正規雇用」の本質は「常勤」と「無期雇用」だということがわかります。

基本的に常勤というのは、1日8時間・週40時間以上働くことだと思って差支えないでしょう。なので、例えアルバイトやパートなどの「非正規雇用」であっても、「常勤」と同じ条件で働くことは往々にして存在します。

つまり、「正規雇用」のキモは「無期雇用」であることがわかります。無期雇用というのは、定年制を除いて期限のない雇用契約のこと。これが「正規雇用」と「非正規雇用」の決定的な違いであり、逆に考えればこれより大きな違いはありません。

「社会保険」は正社員のメリットではない

よく「正社員」のメリットとして、「社会保険に入れる」というのを挙げる方がいます。しかしこれ、実は「非正社員」でも入れるんですよね。というか、一定の労働条件を満たしている場合は、基本的に「正社員」「非正社員」に関係なく入らなければならないんです。ですから、「社会保険に入れる」というのは「正社員」のメリットとは言えません。

この話に関連して、私の実体験をお話しましょう。

私は今年の3月に明治大学を卒業し、4月から都内のとある編集プロダクションに入社しました。その会社の求人情報には「社会保険完備」としっかり記載してあったのですが、面接の途中でこんなことを言われたんです。

「実はうち社会保険付いてないけど大丈夫だよね?」

当時の私は、とにかく一度「正社員」の編集者として働いてみようという考えだったので、社会保険が付いているかどうかはあまり問題ではありませんでした。(法律的には問題です)

結局その会社は、私がどうしても許せないような内容の本を作っていたので2ヶ月で退社することにしたのですが、そのときに感じたことがあります。それが、

「正社員でも社会保険もついてないし、別に正社員にこだわる必要ないか」

ということ。色んな物をそぎ落としていった結果、「正社員」と「非正社員」の間には大した違いがないことに気づいてしまったわけです。この2ヶ月間は、私にとって「正社員」という概念そのものが一瞬にして大きく変わった時間でした。

「固定報酬制」はメリットばかりではない

非正規雇用にマイナスのイメージを与えてしまう要因の一つとして、「時給制」が挙げられます。これは、実際に働いた時間に対して給料を払うので、病気や怪我で働きたくても働けないときに一切お金をもらうことができない。というような論理でよく説明されます。

確かにそれはそうなんですが、「時給制」にデメリットがあるように、「固定報酬制」にもデメリットがあります。

その「固定報酬制」のデメリットは、サービス残業やみなし残業など多岐にわたりますが、中でも私が実際に体験したのが「みなし労働時間制」という制度です。

知らない方もいると思いますので、大先生に教えていただきましょう。

みなし労働時間制(みなしろうどうじかんせい)とは、労働基準法において、その日の実際の労働時間にかかわらず、その日はあらかじめ定めておいた時間労働したものとみなす制度である。

出典:みなし労働時間制 - Wikipedia

元々は研究職などの、単純な労働時間のみでは成果を評価しづらい仕事を想定したものですが、いくら働こうと一切給与が変わらないという恐ろしい制度です。

特に、出版業界をはじめとするクリエイティブ系の職業には、ほとんどがこの制度が適用されており、私が新卒入社した編集プロダクションも例外ではありませんでした。要するに、「給料は有限。労働時間は無限。」ということです。

「正社員は最低でも3年は続けた方が良い」の謎

既に述べたように、「正社員」と「非正社員」の決定的な違いは、その雇用契約における「期限が設定されているかどうか」です。

しかし、大学生の間でまことしやかに囁かれているのが、「最初に入った会社は最低でも3年は続けた方が良い」という伝説。

実はこの伝説は、ともすれば「正社員」の最も大きなメリットを潰してしまうことになる非常に危険な言葉なんです。

この「最低でも3年は続けた方が良い」という伝説は、あくまで結果論です。

どういうことかというと、この伝説はある会社に「3年以上勤めた」方なら使って良い言葉ですが、「まだ3年以上勤めていない」方が使う言葉ではない、ということ。

なぜなら、自ら「3年」という期限を設けることは、正社員の最も大きなメリットである「雇用契約に期限がないこと」と相反する行為だからです。

一応補足しておきますと、「今後のキャリアに活かすために、最低でも3年は続けた方が良い」という方もいるでしょう。しかし、私がここで言いたいのは

「キャリアを積むのは正社員じゃなくてもできることだ」

ということです。

つまり、あくまで「正社員」というものにしがみつくのであれば、その会社で「ずっと働き続ける」ことを念頭に置かなければなりません。

まとめ

以上、「正社員とは何か」と「正社員に潜む闇」について述べてきました。

私がここで言いたかったこと。それは、あまりにも無条件に「正社員」を「絶対に正しいもの」として認識している方が多く、その結果私のように苦い思いをする人がこれからもたくさん生まれてしまうことに対する危機感です。

何も「正社員になるな」と言っているのではありません。ただ、何も考えずに正社員になると痛い目を見る可能性があります。

ご自分の職業人生を考える上で、時として「正規雇用」ではなく「非正規雇用」が最適であるという時もあるかもしれません。

「正社員」という働き方を選ぶにしろ、選ばないにしろ、「正社員」とはどういったものなのかを最低限理解しておくことが必要なのではないでしょうか。

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