『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート)は、5pb.の同名アドベンチャーゲームをアニメ化したSF作品である。
科学的な根拠に基づくリアルなSF設定が話題を呼び、アニメファンのみならず多くの視聴者から絶賛された。
アニメらしからざる『STEINS;GATE』
本作はいわゆるアニメらしい作品とは少し異なる。
原作がゲームであることはもちろんだが、女性のキャラクターが多く登場する割には恋愛の要素は少ないし、伏線の巧妙さや圧倒的なスケール感など、様々な点でアニメ離れしているといえる。
SF設定の圧倒的リアリティ
「99%の科学と1%のファンタジー」をコンセプトにしている本作は、大まかに言えば「タイムスリップ」が題材の作品である。しかし、タイムスリップをすることによる科学的な問題点をも視野に入れている点が、他のタイムスリップとは大きく異なっている。
そして、主人公の岡部倫太郎がタイムマシンを開発してしまうまでの展開には誰もが舌を巻くはずだ。
ゲームならではの奥深さ
原作のゲームは、主人公の選択によって結末が変わっていく“マルチエンディング”方式を採用しているため、複数の展開が用意されている。
しかし、アニメという一つの物語ではこの手法を取ることはできない。だが、表には出てこなくともそういった異なる展開が想定されることで、物語により一層の深みを生み出している。
このように『STEINS;GATE』は、誰も予想できない展開を前に鳥肌なしでは観られないSF超大作である。