日本のアニメといえば、どうしても「深夜アニメ」の印象が強いですが、夕方を中心に子どもから大人まで幅広く楽しめる作品を放映しているのがNHK教育テレビのアニメ枠(Eテレ)。90年代では皆さんご存知『忍たま乱太郎』や『おじゃる丸』などの子ども向け作品が主でしたが、2000年代からはその様子も一変しています。「深夜アニメ」にありがちである過度なお色気シーンなどもほとんどなく、親御さんも安心して子どもに見せられるうえ、内容自体も傑作揃い。今回はそんなNHKアニメをまとめていきます。
2000年~2004年
学園戦記ムリョウ(2003年)
あらすじ
2070年春、東京上空に謎の巨大飛行物体が出現し、全ての都市機能を麻痺させてしまう。世間が大混乱に陥りかけた矢先、今度は謎の巨大ヒーローらしきモノが現れ、飛行物体をやっつけた。
そして翌日の朝、政府の広報官があっさりと言い放った一言をきっかけに、地球人類の歴史が大きく動き始める…。
「えー、宇宙人は、実はいました」。
村田始は神奈川県天網市の御統中学に通うごく普通の中学生の少年である。
宇宙人の実在が明かされた日、始のクラスにとっくの昔に廃れた「学生服」を着た不思議な少年、「統原無量」が転校してくる。謎の転校生無量と友達になったことをきっかけに、始は地球と宇宙を巡る大きな流れと天網市に暮らす人々の使命に関わる物語に関わっていくのだった。
ネット上での評価
学園戦記ムリョウはまごうことなき傑作・・・
— ろせ (@mtmyytk) 2014, 11月 11
個人的にNHKアニメ最高傑作は、学園戦記ムリョウ
— ばると@年末進行 (@barthes1980) 2015, 9月 5
ざっとあらすじを読んでみるだけでも、内容が気になる気になる(笑)それもそのはず、監督を務めるのは『機動戦艦ナデシコ』を手掛けた佐藤竜雄さん。本作では監督だけでなく、原作・シリーズ構成もこなしています。『学園戦記ムリョウ』要チェックです!
プラネテス(2004年)
あらすじ
時代は2070年代(2075年以降)。人類は宇宙開発を進め、月面でのヘリウム3の採掘など、資源開発が商業規模で行われている。火星には実験居住施設もあり、木星・土星への有人探査計画も進んでいる。
(中略)長い宇宙開発の歴史の影で生まれたスペースデブリ(宇宙空間のゴミ。廃棄された人工衛星や、ロケットの残骸など)は軌道上にあふれ、実際にたびたび旅客機と衝突事故を起こすなど、社会問題となっていた。
主人公のハチマキは宇宙で働くサラリーマン。主な仕事は宇宙のゴミ「デブリ」の回収作業。いつか自分個人の宇宙船を所有することを夢みている。ゴミ拾いは大事な仕事だと自分を納得させつつ、当初の夢と現実の狭間でこのまま現実を受け入れるか、それとも夢を追い求めるか思い悩む。
プラネテス - ΠΛΑΝΗΤΕΣ(TVアニメ動画)【あにこれβ】より
ネット上での評価
NHKはプラネテスみたいなアニメ作っとけばええねん
— ふくは@広島 (@fukuha1) 2015, 11月 19
プラネテス純粋にすげぇおもしれぇと思うアニメだったなぁ。。。NHKが本気出すとすげえということがわかった。。。
— みなみじーま (@kazuho920cold) 2015, 12月 7
泣ける!笑える!そして泣ける!! そんな作品です(笑)あと、ハチマキの例の台詞がグッときました! あの話の流れはズルい……。宇宙をテーマにした作品といえば、最近は『宇宙兄弟』が有名ですが、個人的には『プラネテス』の方が好きですね。
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メジャー(2004、05、07、08、09、10年)
あらすじ
主人公本田吾郎の夢は、おとさん・本田茂治のようなプロ野球選手になること。茂治は横浜マリンスターズ(アニメでは横浜ブルーオーシャンズ)の一軍半のピッチャーだったが、怪我に泣かされ思うような活躍が出来ず引退を考えていた。茂治を信じる吾郎のためチームメイト茂野の助言もあり打者に転向し、代打の切り札とまで言われるようになる。
そんな中、メジャーリーグの超大物ピッチャージョー・ギブソンが東京シャイアンズのピッチャーとして来日。茂治はギブソンの160km/hを見事バックスクリーンへと運ぶ。だが次の打席、デッドボール(158km/hの球)が茂治の頭を直撃した。
軽傷と思われ試合は続行されたが、翌朝、茂治は自宅で倒れ死亡する。ギブソンは、葬式の前に病院へ駆けつけ吾郎に会い、茂治を自分と対等の存在と認める。吾郎を保険金目的のため引き取ろうとする伯父夫婦に対し、茂治と婚約していた桃子は吾郎を引き取り育てることを決意する。
MAJOR 第1シリーズ-メジャー(TVアニメ動画)【あにこれβ】より
ネット上での評価
NHKでこれでもかと再放送されてるメジャーは日本一の神アニメ
— 不安定な@かなで (@kanade_exvs) 2015, 11月 18
メジャーはプロになる前の方が野球漫画としては面白いんだけど!プロになってからは人間ドラマが面白いから!アニメもNHKでやってるから!みよ!
— しやを (@bousi__ya) 2015, 12月 11
私は割と最近一気に観ました。第6シーズンまであるので異様に長いです(笑)が、何度も泣ける少年野球漫画の傑作。吾郎の壮絶な人生が生々しく体感できます。
2005年~2009年
電脳コイル(2007年)
あらすじ
今よりもちょっと未来…子供たちの間では街のどこからでもバーチャル世界=コイルに接続できる電脳メガネが大流行していた。小此木優子(おこのぎ ゆうこ)は、小学校最後の夏休みを前に、父親の仕事の都合で最新の電脳インフラを擁する地方都市・大黒市に引っ越すことになる。
優子は、その街で出会った友達と電脳空間で次々と巻き起こるフシギな出来事を体験する…。
ネット上での評価
電脳コイルは良いアニメだった。 NHKもアニメ枠増やせば金払っても良いという人が増えるんじゃないか
— 黒鯛 (@kurokobitoo) 2015, 12月 12
電脳コイルNHKでアニメやってたけどめっちゃ面白いので是非見てみてね
— あんみつ (@0324Antm) 2015, 12月 12
NHKアニメといえばこれ、というくらい有名な作品。キャラデザがちょっと独特ですよね。
精霊の守り人(2008年)
あらすじ
女用心棒のバルサはふとしたことから新ヨゴの第二皇子チャグムの護衛を依頼される。彼はその身に、この世(サグ)と重なって存在する異世界(ナユグ)の水の精霊ニュンガ・ロ・イム〈水の守り手〉の卵を宿していた。チャグムは、威信を守るため息子を秘密裏に殺そうとする父帝と、ニュンガ・ロ・イムの卵を食らうナユグの怪物ラルンガの両方から命を狙われている。チャグムを連れて宮から脱出したバルサは、卵がチャグムの体を離れる夏至まで、幼馴染の呪術師タンダやその師匠のトロガイと共にチャグムと暮らし始める。
ネット上での評価
まぁ、『精霊の守り人』はアクションだけではなく、物語・作画・音楽と全体的にも非常に秀逸な出来で面白かったけどね。この頃のNHKアニメ(BS2の衛生の方だけど)は最高でしたな。 ほぼ同時期に放送された『電脳コイル』(こちらはNHK教育)も良かったし・・・うん。
— む~さん (@ama_mamo) 2015, 11月 21
アニメ精霊の守り人は電脳コイルと並んでNHKアニメすげーなーと思った作品
— トリプルM (@MMMbluefilm) 2015, 12月 12
原作は上橋菜穂子さんの『守り人シリーズ』。2015年の本屋大賞を獲得した上橋さんの最新作『鹿の王』をこの前読みましたが、世界観の構築がすごいです。本当に登場人物たちがそこに生きていると思わせる描写力。
獣の奏者 エリン(2009年)
あらすじ
獣ノ医術師である母とともに、闘蛇衆たちの村で暮らす少女・エリン。彼女の母ソヨンはその優れた医術の腕を買われ闘蛇のなかでも特に強い<牙>の世話を任せられていた。ある日、村で飼っていた全ての<牙>が突然死んでしまい、母はその責任を問われ処刑されることとなった。エリンは母を助けようと必死に奔走するも失敗、母と引き離され天涯孤独の身の上となってしまう。その後、蜂飼いのジョウンに助け出されたエリンは彼と共に暮らすうち、山奥で天空を翔る野生の王獣と出会う。その姿に魅せられたエリンは母と同じく獣ノ医術師になることを決意し、ジョウンの昔なじみでもあるエサルが教導師長を務めるカザルム王獣保護場の学舎へと入舎する。
ネット上での評価
獣の奏者エリンは個人的にNHKアニメで最高傑作だったと思う。(ウォークマンから『雫』が流れてきました)
— メガ片ラージ (@katano833) 2013, 6月 7
不意に獣の奏者エリン見返してるんだけどマジで傑作だよねこのアニメ
— シグマグ (@gu_shigu) 2015, 8月 15
こちらも上橋菜穂子さんの小説『獣の奏者』を原作とする作品。『鹿の王』とも非常に近いテーマですね。ただ、『鹿の王』は完全に大人向けだったと思いますので、お子さんでも楽しめそうなのは『獣の奏者 エリン』の方でしょうか。
2010年~
GIANT KILLING(2010年)
あらすじ
低迷を続けるETU(East Tokyo United)に一人の男が監督として迎えられた。男の名は達海猛、イングランド5部のアマチュアクラブを、FAカップでベスト32に導きプレミアリーグのクラブをギリギリまで追い詰めた手腕の人物だ。そんな彼に古巣のクラブが白羽の矢を立てた訳だが、チーム内は開幕前から騒動ばかり、果たしてこの起用は吉と出るか凶と出るか。
GIANT KILLING[ジャイアントキリング](TVアニメ動画)【あにこれβ】より
ネット上での評価
ジャイキリはアニメからすっごいハマった、NHKやるなあ〜〜って思いながら見てた、毎週土曜日が楽しみやったなあ
— 樹 (@__arayama) 2015, 7月 25
ここ数日でGIANT KILLINGのアニメ見直してたけど、やっぱり面白いなー上手く作ってるし。続編制作してくれないかなーNHKさんよぅ。
— TAKENOO (@takenoo_0122) 2015, 9月 24
よくあるサッカー漫画とは異なり、主人公がクラブチームの監督という、ありそうでなかった作品。どちらかといえば大人向けですが、スポーツ好きの子どもが観ても非常に楽しめると思います。
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バクマン。(2010、11年)
あらすじ
舞台は埼玉県谷草市、中学3年生の真城最高(サイコー)は、高い画力がありながらも将来に夢を持たず、ただ流されて普通に生きていくだけの退屈な日々を送っていた。そんな最高の叔父は、かつて週刊少年ジャンプに連載し、その作品がアニメ化もされた漫画家川口たろうであったが、連載打ち切りとなり、その後の過労により亡くなった過去があった。ある日、些細な出来事をきっかけに、秀才のクラスメイトで原作家志望の高木秋人(シュージン)に、「俺と組んで漫画家にならないか」と誘われる。はじめは一緒に漫画を描くことを拒絶していたが、声優を目指している片思いのクラスメイト亜豆美保と、「アニメ化したら結婚する」と約束したことから、漫画家への道を志すことになる。
ネット上での評価
なんだよ、、このバクマンってアニメ、、、面白すぎで、支度できねーよ、やめてくれNHK
— hidej (@jamsessionp) 2012, 1月 2
バクマンは普通にNHKでやるのにふさわしいアニメだっただろ!
— ぜにとー (@zenito9970) 2015, 11月 20
意外にもジャンプ初のNHKアニメ化作品となった『バクマン。』。私もアニメから視聴しましたが、非常に完成度の高い作品でした! この作品のせいで、漫画原作をやってみたいなんて思っちゃったり……。
ふしぎの海のナディア(2012年)※デジタルリマスター版
あらすじ
西暦1889年、パリ万国博覧会中のエッフェル塔で、飛行機の発明を夢見るジャンは、サーカスの団員ナディアと、彼女の友達である赤子ライオン(キング)に出会う。彼女の持つ謎の宝石ブルーウォーターを狙うグランディス一味から逃げ、ナディアの故郷を目指す旅のなかで、悪の組織ネオアトラン(ネオアトランティス帝国)の首領ガーゴイルが占拠した島で生き残った少女マリーと出会う。しかし、マリー、キング、ナディアの3人は、ガーゴイルに連れ去られる。初めはブルーウォーターを狙っていたグランディス一味と共にナディア達を助けるうち、ジャンは万能潜水艦ノーチラス号のネモ船長とガーゴイルとの戦いに巻き込まれていく。
ネット上での評価
NHKでやってた最高傑作アニメだろうな、"ふしぎの海のナディア"は☆
— ダイスケ (@daf81979) 2011, 6月 17
日本が世界に誇る最高の傑作アニメふしぎの海のナディア見ます
— はいさい伍長 (@MOKUSON007) 2012, 9月 7
知る人ぞ知るNHKアニメの名作です。元は1990年に放送されたNHK総合テレビ(G)ですが、2012年にデジタルリマスター版をEテレで放送しているので今回のまとめに入れておきました。
ログ・ホライズン(2013年)
あらすじ
ある日突然、老舗オンラインゲーム<エルダー・テイル>に日本人ユーザー3万人が閉じ込められてしまった。ゲーム歴8年の大学院生・シロエも異世界に取り残されてしまう。モンスターとの戦闘、死ぬことのない境遇。何が起きたのかわからず不安に駆られたプレーヤーが街にあふれ、ヤマト地区最大の都市<アキバ>は秩序を失う。一匹狼を自負していたシロエは、旧友・直継、美少女アサシン・アカツキたちとギルド<ログ・ホライズン>を設立。他人と接することが苦手で内気な青年が仲間とともに廃墟アキバから世界を変えようと立ち上がる。
ネット上での評価
ログホラ面白いなぁ。過去のNHKアニメの傑作たちに勝るとも劣らない。
— Naruhito Ootaki (@_Nekojarashi_) 2014, 2月 8
今更だけどログ・ホライズンは本当に傑作だなー・・・というか、ネトゲというかMMORPGをやりたくなりますというか、このアニメ見てMMORPGやる人に増えて欲しいような、やったらリアル人生に(悪い意味で)影響出ますよ?というか、複雑な気持ちだw
— 西村誠一@DDON (@khb02323) 2014, 3月 29
今流行りの(?)オンラインゲームに閉じ込められる系作品。とはいえ、SAO(ソードアート・オンライン)とは大きく異なるテーマ性ですね。その分、純粋な気持ちで楽しめます。
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