【Writer's File No.2】成澤あや子さん。現在はライター1割・ディレクター9割


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誰かに取材をすることばかりで、取材を受ける機会はあまり多くないライターのキャリアについてインタビューする「ライターズファイル(Writer's File)」。

2人目は、無料の「初心者ライター勉強会」を主宰しており、自身も36歳未経験からライターを始めたという異色の経歴を持つ成澤あや子さんです。

現在はディレクター9割、ライター1割

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美容関連や人物インタビューなど幅広くカバー

――今回は取材を受けていただきありがとうございます。簡単に自己紹介と、今やっているお仕事を教えていただけますか?

成澤さん:はじめまして、成澤あや子といいます。フリーランスでライターとメディアディレクターをやっています。

現在は少々理由があってディレクター業務が9割ほどですが、友人からの依頼や紹介があればライティングもしています。ライティングは美容関連やインタビュー、イベントのPR文章が多いですね。

初心者ライター講座の運営も手掛ける

――初心者ライター向けに講座もやっているそうですね?

成澤さん:はい。講師というよりも、先輩ライターとして初心者ライターの方の相談にのっています。

実は私自身も2019年の5月から未経験でライターを始めたばかりなのですが、立場が近いからこそ相談がしやすいのではと思っています。「講師」と言われると、どうしても距離ができてしまったりハードルが高くなってしまいますからね。

ライターを始めたきっかけは「11年付き合った男性との別れ」

36歳のときに未経験からキャリアをスタート

――早速ですが、成澤さんのライターとしてのキャリアについてお聞きしたいと思います。なぜ未経験から36歳のときにライターを始められたのでしょうか?

成澤さん:ライターを始めたきっかけは、「11年付き合った男性との別れ」です(苦笑)。

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どん底まで落ち、辿り着いたライターの道

――えっと……それがどのようにライターにつながるのでしょうか?

成澤さん:その彼とは結婚目前のタイミングで、相手からの別れ話はまさに青天の霹靂でした。とっても悲しかったのですが、同時に人生には何が起きるかわからないと身を以てしみじみ悟りました。

そこで改めてチャレンジしようと思い立ったのがライターです。「もう遠慮する相手も迷惑かける相手もいないんだから、好き勝手に生きよう!」と思ったんですよね。

とはいえ、当時34歳でライターの経験は皆無だったので、「この年から無謀だよな〜」と思うとなかなか一歩が踏み出せませんでした。結局2019年の5月に「ライター組合」というオンラインサロンに入るまで、それらしい行動はしていませんでした。

ライターという仕事に興味を持った経緯とやりがい

国語だけは得意だった学生時代

――成澤さんは昔からライターに興味があったのですか?

成澤さん:私は子どものころから勉強をするのが苦手だったのですが、国語だけは得意で特に文章を書くのが好きでした。周りからは「小説家になったら?」なんて言われて育ったのですが、私自身は文章を書いてお金をもらうなんて現実的に考えられず、フルタイムの会社員として一般企業に就職しました。

最初の転機は、26歳のときに再会した小学校の同級生がフリーランスライターをやっていたことですね。文章を書く仕事と言えば、小説家か新聞記者くらいしかないと思っていたので、ライターという仕事があることを知って衝撃を受けました。

――そこからライターデビューまでは少し期間が空いていますよね?

成澤さん:はい。ライターになりたいとは思ったのですが、その友人はあくまで特別だと思ったんです。彼女はフリーランスの前に編集プロダクションで修業をしていて、私が今から編集プロダクションに入って経験を積むのは難しいと考えました。

それから8年後に、先ほどの事件によって吹っ切れた感じですね(笑)。

印象深いのは、初めて書いたインタビュー記事

――ライターをしていて特に印象に残っているエピソードはありますか?

成澤さん:初めて書いたインタビュー記事はとても印象に残っています。

それまでは文字でお金がもらえること自体が嬉しかったので、仕事内容やジャンルについてはあまり重要視していませんでした。今思うと「ライターができている自分」が嬉しくて、やりたいと思える仕事じゃなくても満足してしまっていたんです。高校生がバイトして、お金を稼げて楽しい。みたいな感覚に近かったですね。

でも、インタビュー記事を書いて初めて「ライターって面白くて、難しくて、楽しい」と思えました。相手がしゃべったことをただまとめるだけではダメで、意味や意図を変えずにその人らしさを残す。難しいと同時に大きなやりがいを感じました、

それまではリサーチが難しいということはあっても、本当の意味でのライティングの難しさには直面していなかったのだと思います。

ライターは“外の目”を持つことが大事

意識すべきなのは読者だけではない

――ライターとして大事にしている考えや哲学はありますか?

成澤さん:読者目線に偏らず、かといって自分の主観にもならないようにしています。先日岡本さんがnoteに書かれていた「ライターと作家の違い」の話にも通じるのですが、ライターは ”外の目” を持つことが大事だと私は思っています。

www.okamoto-yu.net

成澤さん:ライターが主観を控えるのは当然ですが、読者目線で書けば外の目になるかというと、そうではないんです。外の目には読者だけでなく、クライアントや競合他社も含まれます。

たとえば、クライアントがダイエットサプリの会社であれば、たとえ記事のキーワードが「筋トレ」であっても、最終的にはサプリを買ってもらうことがゴールのはずです。ライターとして仕事を受ける際は、クライアントの意図をくみ取って書くことを意識しています。

ペルソナを“憑依”させる

――ご自身が他のライターさんとの差別化で意識されていることはありますか?

成澤さん:メディアに合わせて文体を変えるのは無意識にやってきたことですね。です・ます調やレギュレーションを守るのはもちろん当たり前なのですが、それだけでなく、トンマナを相手のメディア以上に考えて書いています。たとえば、「ピンク」を「桜色」と表現したり、平仮名を多めにしたりといった感じですね。

あとは、「ペルソナを憑依させる」というのをやっているのですが、この話をすると結構引かれます(笑)。

――ペルソナを憑依、ですか。面白いですね(笑)。

成澤さん:私が主催メンバーの初心者勉強会で課題を作ると、自分の意見が入り込みすぎてしまうことがよくあるんです。ブログのように自分語りになってしまうんですね。

私の場合は、ペルソナを作っておき、執筆が終わって推敲をするときにそのペルソナを自分に憑依させるんです。その人になりきって読む。思い込みが激しいのですが、その性格が活かせています(笑)。

アラフォーの星になりたい

今後はライターの比率も上げていきたい

――現在はディレクター業がメインとのことですが、今後その比率は変えていくのでしょうか?

成澤さん:今後はもっとライターの比率も上げていきたいと思っています。本当は私もライターって名乗りたいので(笑)。

ただ、メディアディレクターはありがたいことに月給制なので、軸としては持ち続けるつもりです。ディレクターのお仕事は、元々ライターをやっていたところで「やってみないか?」と言われて始めました。が、やってみると面白くて、勉強する時間を確保するためにライターの仕事はセーブしていたんです。今後はメディアだけじゃなく、Webディレクターにも興味があって、マーケティングとWebデザインの勉強も始めました。

分野は絞らず、書きたいと思えるものなら何でも書く

――向上心がすごいです。。。ライターとしての展望はありますか?

成澤さん:私は日本酒が好きなのですが、「日本酒ライター」みたいな方向性は考えていません。

よくライターのキャリアでは「強みを作れ」とはいいますよね。権威性がつけば報酬が上がるのもわかります。でも、私の場合はなんか違うんです。ただ文章を書くのが好きで、書きたいと思えるものなら何でも書きたい。欲張りといえば欲張りですが(笑)、自分をカテゴライズすることで幅が狭まるのがいやなんです。

一方で、ディレクターの方で勉強しているマーケティングはライティングと通じるところが多くあります。ライターとして無意識にやってきたことを改めて再確認できている感じですね。

最終的にはアラフォーの星になりたいです(笑)。

インタビューを終えて

ライターとしては異色の経歴を持つ成澤さんですが、お話をうかがっていく中で、逆境を越えてチャンスをものにしていけるエネルギーのようなものを強く感じるインタビューでした。

今回も1時間以上お話をさせていただき、盛り込めなかったお話もたくさんありますので、気になる方はぜひ成澤さんの情報もチェックしてみてください!

 

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※この記事はnoteにて2020年8月23日に掲載した記事を再掲載したものです。