【Writer's File No.6】澤田真一さん。ライターやるなら物を買え!


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誰かに取材をすることばかりで、取材を受ける機会はあまり多くないライターのキャリアについてインタビューする「ライターズファイル(Writer's File)」。

6人目は、面白ノンフィクション作家としてマルチに活躍されているライターの澤田真一さんです。

多彩な執筆ジャンルをカバー

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和楽webなどの媒体で執筆中

――今回は取材を受けていただきありがとうございます。簡単に自己紹介と、今やっているお仕事を教えていただけますか?

澤田さん:はじめまして、澤田真一(さわだ・まさかず)です。今ライターとして書いている内容は「ガジェット」「国内外のビジネス」「日本文化のもの・こと」です。

重点的に執筆している媒体は、和楽web、@DIME、日刊SPAですね。基本的にはクライアントからお金をもらう宣伝記事は書かず、広義の報道記事を執筆しています。

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筋金入りのナイフマニア

――執筆ジャンルが非常に多彩ですが、特に力を入れていることはありますか?

澤田さん:和楽webで開催された「刀剣&ナイフ座談会」には、ナイフマニアとして参加させていただきました(笑)。和楽webでは、日本文化としてのナイフの魅力について執筆していて、包丁メーカーにも度々取材に行っています。

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インドネシアと日本を行き来する本格派ライター

格闘家としての一面も

――格闘家としての顔もお持ちとのことですが、今はライター1本で食べているのでしょうか?

澤田さん:はい、グラップリングという格闘技をやっていますが、お金をいただいているわけではないので、ライター1本です。

翻訳記事を書いているが、実はあまり英語が得意ではない?

――海外発の最新ガジェットについても精力的に執筆されていますが、現在の拠点はどちらですか?

澤田さん:普段はインドネシアと日本を年に何度も行き来しています。今年の2月もインドネシアに滞在していましたが、新型コロナの影響でその後はずっと日本にいます。

――翻訳記事も書かれていますが、英語は元々得意なのですか?

澤田さん:実は英語は苦手です。インドネシア語も話せるのですが、自分では英語を話しているつもりがインドネシア語で話していたこともあります(笑)。

澤田さんがライターを始めた経緯

――早速ですが、澤田さんのキャリアについて聞かせてください。ライターを始めた経緯を教えていただけますか?

澤田さん:昔から小説家になれたならという願望があったんですが、転機となったのは2013年11月です。

当時はインドネシアに滞在していたのですが、ネットサーフィンをしていて、とある求人を目にしたんです。それが、インドネシアの現地ビジネスを日本語で解説するメディアのライター募集です。元々物書きになるのが夢だったので試しに応募して、記事も書いてみたら褒められました。それがきっかけですね。

――ライター以外の道は頭にはありませんでしたか?

澤田さん:実はそれまでどんな仕事をやってもあまり続かなかったんですよ。小説家に多いタイプだと思いますが、自分でもあきれていました。

でも、昔から文章は書けたんです。なので、物書きになった動機は「それしかできない」というのが大きいと思います。

ライターやるなら物を買え!

①身体を動かすこと②物を買うこと

――ライターをやるうえで大事にしていることはありますか?

澤田さん:2つ大事にしていることがあります。

  1. 身体を動かすこと
  2. 物を買うこと

①は、要するに「いろんなところに足を運ぶ」ということです。これによって自分にしか書けない記事が生まれます。僕の場合はインドネシアを自分の足で歩き回り、現地の人がどんな生活をしていて、どんなことに需要があるのかを観察できたことが最初の仕事につながりました。

とはいえ、今のコロナの状況では気軽に足を運ぶのは難しいと思います。なので、場所でなくてもいろんなもの・ことに興味を持って自分ではじめるというのでも良いと思います。

 

②は、ライターとしてすごく大事なことだと思います。たとえば、写真を撮りたいと思ったら、できるだけ早く一眼レフカメラを買うべきです。最近は「スマホでいいじゃん?」って人が多いですけど、物を買うことで生活が豊かになる場面は確実にあります。買わなくてもできなくはないけど、買ったらより便利になる。それこそが付加価値です。

実はライターの仕事も付加価値を作ることなんですよ。多くの記事は読まなくたってそれでどうということはないですけど、読むことで生活がより豊かになる。だからこそ、ライター自身も付加価値にきちんとお金を出す体験が大事です。

プロレスラー鈴木みのる選手へのインタビュー

――ライターをしていて特に印象に残っているエピソードはありますか?

澤田さん:インタビューでとても心を動かされた取材相手が、プロレスラーの鈴木みのる選手です。

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詳しくは↑の記事を読んでほしいのですが、茶番や八百長と言われてしまうプロレスが今も成立しているのはなぜか?という点を鈴木選手にうかがったところ、その答えがとても印象に残っています。

 

「それは、僕らが命を懸けているからです」

 

彼らは2日に1回、命がけの茶番をやっているというんです。しかも、人生最高の試合は、常に昨日やった試合だといいます。それだけ毎回全力なんですよね。これが本物のプロ。これはライターにも通じる話だと思いました。

新しい人間関係づくりがライターの醍醐味

渾身のインタビュー記事

――渾身の記事や作品があれば教えてください。

澤田さん:和楽webで書いた、カナダ人落語家・桂三輝(かつら・さんしゃいん)さんへのインタビューはとても印象に残っていますね。カナダ人でありながらなぜ落語の道に進んだのか?そして、下積み時代に師匠から学んだ思いやりのエピソードをうかがいました。

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この記事以外にもインタビュー記事は数多く執筆していますが、取材はいろんなところで新しい人間関係が作れるので、ライターの醍醐味ですね。

ライターとしてお手本になる書籍

――ライターとしてお手本にしている人や参考になった書籍などがあれば教えてください。

澤田さん:ノンフィクション作家の柳澤健(やなぎさわ・たけし)さんの『1964年のジャイアント馬場』は、書き方が上手くて感動しました。ライターを目指している人なら必ず読んでおいた方がいいと思います。

1964年のジャイアント馬場 (双葉文庫)

1964年のジャイアント馬場 (双葉文庫)

  • 作者:柳澤 健
  • 発売日: 2019/01/10
  • メディア: 文庫
 

あと、仕事におけるプロとしても参考になるのが、笑点でお馴染みの林家木久蔵(現・木久扇)師匠の『木久蔵一代 バカの中身』です。落語家自身が豊かにならないと、本当に面白い話はできないという話にはとても共感しました。

木久蔵一代 バカの中身

木久蔵一代 バカの中身

 

インタビューを終えて

元々は小説家志望だったという澤田さん。現在は小説の執筆も進められているそうで、今後も更に活躍の場を広げていくことでしょう。

余談ですが、実は僕が以前所属していたメディアでも澤田さんにライティングをお願いしていたことがあり、不思議なご縁も感じるインタビューでした(笑)。

 

澤田真一さんの関連リンク

 

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※この記事はnoteにて2020年9月27日に掲載した記事を再掲載したものです。